2004年02月16日

スワロウテイル(ややネタバレ)

架空の日本。世界一強い通貨「円」を求め、世界中から違法入国者が集まり、カオスと化した街「円都(イェンタウン)」。そこに住む人々は日本から円を攫っていく「円盗(イェンタウン)」と呼ばれ、蔑まれていた。
そんなイェンタウンで生まれた少女も、イェンタウンの娼婦の娘。母親が殺され、知り合いの「グリコ」に預けられた彼女は「アゲハ」と名付けられ、共に暮らすことになる。そんなある日、ひょんなことから偽札の原版のデータを手に入れたグリコとのその仲間は、この底辺から這い上がる賭けに出る。

なによりこの、カオス感あふれる九龍城塞のようなイェンタウンと、その街で暮らす人々の様子が魅力的です。話す言葉も中国語、英語、日本語のチャンポンで、ほとんどのセリフに字幕が付きます。
Chara演じるグリコは歌姫としてのし上がっていきますが、彼女の歌う歌も世界観とマッチして雰囲気を盛り上げていて、作品としてしっくりまとまっている感じです。

だいすけ評価は9/10

余談ですが、テーブルトークRPG「サタスペREmix+」をやるなら必見の作品。見とけ!

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2004年02月13日

マスク・オブ・ゾロ(ややネタバレ)

19世紀初頭。スペインから独立したメキシコでは、政府の圧政から民衆を救う謎のヒーロー、ゾロが活躍していた。
しかしある日、ゾロの正体を突き止めた知事のモンテロは、彼を投獄し、幼子を奪ってスペインへと去ってしまう。
そして20年後、メキシコに復帰したモンテロの前に、復讐に燃えるゾロ、そしてモンテロの部下に兄を殺され、彼に弟子入りした若き2代目ゾロが現れる。しかしモンテロのそばには、かつてゾロから奪われ、美しい娘に成長したエレナがいた……。

ラテン顔の濃いハンサム、アントニオ・バンデラスが2代目ゾロとして成長する姿を描くヒーローアクションです。
紳士の初代、おちゃらけ気味の2代目というと、ちょっとジョジョを思い出しますね?。
まあ、こてこてのヒーローものなので、細かいことは抜きにして、サーベルチャンバラと乗馬アクションを楽しめばOKという感じ。

それにしても、最後まで新トルネード号に乗れなかった2代目ゾロがちょっとおかしかった(笑)。

だいすけ評価は7/10

投稿者 だいすけ : 23:44 | コメント (0) | トラックバック 映画・ビデオレビュー

2004年02月09日

フルメタル・ジャケット

「口でクソ垂れる前とあとに『sir』を付けろ!」――ハートマン軍曹

キューブリック監督の、このベトナム戦争を描いた映画を観たのは、いささか不純な動機からでした。

・伊集院光が昔ネタにしていた「猥語マラソン」を見るため
・ハートマン軍曹の罵りぶりを見るため

二つともほとんどかぶってますが。
この映画は、ベトナム戦争に送り込む海兵隊員を養成するために行われる地獄のしごきと、実際にベトナムに送り込まれて体験する本当の地獄を描いた傑作です。
その過程で人間性を否定され、戦争の狂気に触れる様、その中での青春など、名作との呼び声も高い映画ですが、まあそれはそれとして。

「猥語マラソン」というのは、ずっと昔のテレビCM、「ファミコンウォーズ」の元ネタ、といえばわかりやすいでしょうか。
あの、4列縦隊になって整然と足並みを揃え、ザッザッザッザッ「ファミコンウォーズが出ーるぞ!」「ファミコンウォーズが出ーるぞ!」ってやってたやつです。
本家はそれの卑猥バージョンです。内容はここでは書けませんが(笑)。

ハートマン軍曹は、物語前半で登場する海兵隊学校の鬼教官です。その容赦ない指導は、もはや理不尽を通り越して芸術の域です。
彼の罵りっぷりは、冒頭の言葉に始まり、良くもまあここまで色々思いつくものだとあきれるほど、なめらか且つ、次々と軍曹の口から飛び出してきます。
正直、この学校編を見るだけでもこの映画を観る価値があるでしょう。ホントに。
ちょっと前に読んだSF小説、「宇宙の戦士」にも似た雰囲気の教練シーンがあります。この小説もベトナム戦争の時期に書かれた物ですし、設定年代は違っても、根底に流れる空気はほとんど同じと言ってもいいでしょう。構成も似てるし。
どちらかに触れれば、もう片方の魅力が増すことは請け合いです。


映画としても出来が良く、ネタとしても有用な作品。
だいすけ評価は9/10

Sir! Yes,Sir!

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2004年02月02日

「ハリウッド的殺人事件」レビュー(当然ネタバレ)

不動産業を副業に持つベテラン刑事と、ヨガ講師を副業に持つルーキー刑事のコンビが、ハリウッドで起きたラップグループ殺しを捜査する。

んー、副業を持つ刑事という設定と、ハリウッドが舞台というの以外は特に目新しさはなし。正直中盤まで眠くて眠くて。
終盤ちょっと持ち直したけど、事件もなんか影が薄いし、とりあえずハリソン・フォードファンやハリウッド(という土地)好きなら面白いかも。

だいすけ評価は5/10。終盤やや持ち直して+2ポイント。

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2004年01月27日

ブラック・ダイヤモンド感想

ジェット・リーことリー・リンチェイ主演のアクション。
台湾から来た無敵の捜査官がプロの窃盗団と組んで、武器商人に奪われた謎の石、「ブラック・ダイヤモンド」を取り返しに向かう。

ジェット・リーのアクションや多彩なスタントで楽しめます。
また、相棒の黒人窃盗団リーダーやチーム、敵までが何故か格闘の達人で、殺陣も見応えアリ。窃盗団もミッション・インポッシブル並みの腕前で、全体的に常人離れしてるのが現実味ないですが、まあそこはそれ。

スタッフロールまでネタが入れられていて、最後まで飽きずに楽しめました。
だいすけ評価は8/10

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バレット・モンク感想

「男たちの挽歌」のチョウ・ユンファ主演。
世界をも支配できる究極の巻物を巡り、巻物の守護者のチベット僧とナチスの生き残りが争奪戦を繰り広げる。

原題が「Bulletproof Monk」。訳すと「防弾坊主」ということで、日本のタイトルと180度違う。さらに日本の宣伝文句が「そこの坊主、まるで弾丸」、ポスターの写真が2丁拳銃のユンファと、内容を理解していないのかだます気なのか、どっちにしろかなり程度が低いのがなにより不満。

実際の所は2丁拳銃のシーンは制作のジョン・ウーの遊び要素程度で、銃を撃つのはそのシーンのみ。あとは格闘で戦います。まあ僧ですし。

内容に関して言えば、「予言」が安っぽいのと、後継者やヒロインのキャラがイマイチ立ってないのが残念。コミックが原作と言うことで、読んでから観ればまた違うのかもしれないですが。
それ以外の部分は普通。
だいすけ評価は5/10

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2004年01月19日

スコーピオン・キング感想

「ハムナプトラ2」で登場した、古代の王を主人公にした外伝的映画。
……とは言え、ストーリー的つながりはほぼなく、独立した作品といってもいいです。

ストーリーを紹介しても仕方ないので、中身の感想を。
主演の「ザ・ロック」ですが、演技についての違和感は全然なかったです。芸達者。独特の愛嬌のある表情と相まって、魅力的なキャラクターになってると思います。本業のプロレスのほうはほとんど知らないんですが、俳優としても充分やっていけるでしょう。
舞台が古代のゴモラの街なのに、ヒロインがどう見ても東洋人なのが気になったけど、それ以外は特に文句もなく。
だいすけ評価は7/10

投稿者 だいすけ : 00:48 | コメント (0) | トラックバック 映画・ビデオレビュー

ジャッキー・ブラウン感想

武器商人の隠し財産を国外に運ぶという、裏のアルバイトをしているスチュワーデス。
その金の流れに目を付けた警察と、非情な武器商人を相手取り、彼女は50万ドルの横取りを計画する。

タランティーノ作品。主人公が中年のスチュワーデスというところがなかなかすごい。
ただ、思ったほど「これは!」という感じはありませんでした。音楽はさすがタランティーノという感じで、オシャレなんですけど。
だいすけ評価は6/10

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2004年01月09日

ヤマムラアニメーション

皆さんは、1993年にNHK教育でやっていた「プチクレイ」という番組をご存じでしょうか。5分番組だし、多分知らない人がほとんどだと思いますが。
「プチクレイ」は名前の通り、粘土アニメーションの短編をやっていた番組で、その中でやっていた「カロとピヨブプト」というアニメに、当時のわたしはすっかり魅せられてしまったのです。

「カロとピヨブプト」は(多分)友達同士の鳥2匹を主人公にした、全3話のお話なんですが、ストーリーより、その細やかな動きや独特の「間」、大胆な遠近法を使った幻想的な描写が特徴で、そのほかの作品も含めて、海外でも評価が高いみたいです。

で、それらの中からいくつかをまとめて「ヤマムラアニメーションずかんアンコール」として上映するということで、渋谷のユーロスペースまで行って観てきました。

ユーロスペースが思ったよりも地味で目立たなくて、時間ギリギリになってしまったけれども、なんとか上映時間に滑り込んで鑑賞。
「カロと?」以外は初めて観るものばかりだったのだけど、やはり他の作品も同じように独特の雰囲気があって、とても面白かったです。でもやっぱり「カロとピヨブプト」が一番だなあ。

映画自体は今日で終わりだったので、もう渋谷に行っても見られないのだけれど、DVDが出てるそうなので買おうかどうか思案中……。うーん、買っちゃおうかなあ。


参考リンク:ヤマムラアニメーションオフィシャルサイト

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