2004年04月29日

KILL BILL vol.2(ややネタバレ)レビュー

タランティーノ妄想世界、キルビルの後編。

前作に引き続きザ・ブライドの復讐の旅が続く。
残りのターゲットは酒場の用心棒「バド」、隻眼の女殺し屋「エル」、そして組織のボス「ビル」。

……とまあ、ストーリーを紹介してもあまり意味がないんですが。シチュエーションとセリフ回し、音楽はいつものタランティーノ節。
vol.1で目立った残虐シーンも今回は控えめ。とはいえそれなりにはありますが。席立つ人もいたし。
残虐性とアクションが減った代わりに、今回はセリフが多め。ビルも最初から登場してブライドと絡んでます。前回未登場とは思えない存在感です。
バカシーンも今回は中国の修行シーンだけかな。vol.1のTVCMでやってた剣の上に立つアレ。

そういう意味で言うと、前編のようなバカさを期待して観に行くとちょっと期待はずれかも。意外と正当派。
ダリル・ハンナ演じるエルが引き続きいいキャラです。悪女まっしぐらって感じで。

だいすけ評価は8/10

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2004年04月24日

オーシャン・オブ・ファイア(ややネタバレ)レビュー

ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルン役、ヴィゴ・モーテンセン主演。
実話に基づいた映画だそうで。混血のマスタング「ヒダルゴ」を駆るカウボーイ、フランクは、アラブの富豪の招きにより、4800キロにも及ぶ過酷なサバイバルレース、オーシャン・オブ・ファイアに招待される。ネイティブアメリカンのために金が必要なフランクは、単身アラビアの砂漠へと旅立つ。

荒木飛呂彦連載の「スティール・ボール・ラン」に雰囲気が似てるということで観てみました。
確かに馬を使ったサバイバルレースというところは似ているかも。まあ、荒木飛呂彦は映画からネタをもってくることも多いので、どこから過去の映画のことを聞いて着想を得たのかもしれませんが。

4800キロという事ですが、そこはそれ、エンタテイメント映画なので、実際にレースをしているシーンはそれほど長くないです。どちらかというとレースの合間に起きる事件とかのほうに時間を割いてるので、イメージ的には数百キロくらいしか走ってない印象ですが。それに引き替えレース中の事件は実話に基づいてるとは思えないほどドラマチックに色々起こります。まあ、そのおかげで退屈はしませんでしたが。

タフなカウボーイ、フランクがカッコいいので、ロード・オブ・ザ・リングでアラゴルンに惚れた人は必見。ヴィゴもこれから大作の主演が増えるでしょうね。

だいすけ評価は8/10

公式サイト

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2004年04月20日

私立探偵濱マイク(映画版)レビュー

2002年にTVドラマ化された「私立探偵濱マイク」の元になった映画版。3部作で「我が人生最悪の時」「遙かな時代の階段を」「罠」の3タイトル。
サタスペ分補給のために視聴。

横浜黄金町の映画館、日劇の2階に事務所を構える私立探偵、濱マイク。本名。
彼が遭遇する3つの事件を描きます。

設定は現代ですが、どこか7、80年代テイストが漂う作風です。特に白黒の1作目はその雰囲気が顕著。
作成時も日活映画を意識していたとのことで、私はその辺りの作品はよく分かりませんが、「探偵物語」などのテレビドラマ風のイメージが伝わりました。
1作目は帰化外国人の殺し屋、2作目は戦後すぐから「川」を支配するマフィアのボス、3作目は謎の仮面の人物と、その辺りのチープなアイテムはバッチリ。

濱マイクはTVシリーズから入ったのですが、それに比べて劇場版はコメディ要素が少なく、シリアスめの作りになってます。主演の永瀬正敏も若くて、私立探偵というよりはチンピラ風のイメージが(笑)。

探偵の師匠、エースのジョーこと宍戸錠、白タクドライバー兼情報屋の星野(ナンチャン)など、脇役も魅力的。
チープな探偵ドラマを楽しみたいならオススメ。

だいすけ評価は7/10。サタスペ的には8/10

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2004年04月16日

フォー・ルームス

クエンティン・タランティーノ総指揮のオムニバスコメディー。
4つの話から構成され、各話ごとに違う監督が担当。
1話目がアリソン・アンダース、2話目がアレクサンドル・ロックウェル、3話目がロバート・ロドリゲス、4話目がタランティーノ。1、2話めの監督は知らないんですが。

とあるホテルを舞台に、ベルボーイが遭遇する4つの事件を描いてます。どれも荒唐無稽なコメディで、魔女の儀式に巻き込まれたり、勝手に不倫相手にされたりと、災難ばかりがベルボーイに降りかかってきます。
個人的にはやはり3、4話目がよかったです。バンデラス演じる夫妻の子供の子守で振り回され、果てはとんでもないものを見つけてしまう3話、タランティーノ扮する映画監督に持ちかけられる頼み事の4話は印象に残ります。4話目は例によって馬鹿話中心で。

ティムロス演じるダメ人間ベルボーイのキャラもいい感じです。その見事なダメっぷりは4話でフルに発揮。

だいすけ評価は8/10

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2004年04月06日

タキシード レビュー(ややネタバレ)

ジャッキー・チェン主演のアクションコメディ。
並はずれたドライビングテクニックを持つトンは、その腕を見込まれて富豪の運転手に召し抱えられる。
しかし実はその富豪は諜報部員で、数々のハイテクツールを使いこなすスーパースパイだった。敵に襲われ重傷を負ったスパイに代わり、トンは着た者をスーパーマンに変えるハイテクタキシードをまとい、敵を追っていく。

とまあ、タキシードを着てスーパーマンになった男をジャッキーが演じてます。
ダンスや歌の達人に変え、壁を歩き、光学迷彩も装備されたスーパータキシード。勿論カンフーもお手の物、というわけで、ここでジャッキーが選ばれたわけですが。
様々な効果をCGで表現してしまっているだけに、体当たりの演技(のはず)がかすんでしまっています。スゴいと思っても、「あれ、これってCG?」とか思ったり。
やはりジャッキーはスタントなし、CGなしが売りみたいなものでしたからねえ。CGとは折り合いが悪いと思いました。

ストーリーはまあ普通。可も不可もなく。

だいすけ評価は6/10

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2004年04月03日

ラッキー・ブレイク レビュー(ややネタバレ)

「フル・モンティ」のピーター・カッタネオ監督の作品。

銀行強盗に失敗して投獄された男が、囚人たちによる演劇を利用して脱獄をはかる、という映画。

フル・モンティと同じく、冴えなくてまとまりのない男たちが、次第にひとつに団結していくという展開ですが、「フル?」と比べて筋書きが明快になっていて、個人的にはこっちの方が好きかも。

それにしても「フル?」も「ラッキ?」も主人公の顔がいかにも悪そうで、それがストーリーが進むにつれて感情移入できていくというのが上手いと思いました。ヒロインは普通に綺麗ですけど。

だいすけ評価は8/10

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2004年03月27日

「エル・マリアッチ」レビュー(結構ネタバレ)

ロバート・ロドリゲス監督の「マリアッチ」三部作の1作目。
「デスペラード」「レジェンド・オブ・メキシコ」の原点ということで観てみました。

相棒に裏切られたギャングが、復讐のためにギターケースに銃を詰めて元相棒、リロの手下を殺していく。リロも当然ギャングを殺そうと死角を送り込むのだが、そこに偶然、ギターケースを持ったマリアッチが街を訪れる……。

主人公はこのマリアッチなのですが、「デスペラード」「レジェンド?」とは違い、バンデラスではありません。ワイルドさもなく、本当に単なるマリアッチの青年。
成り行き上手下を返り討ちにしたりするのだけど、基本的には逃げ続けるというキャラクターです。流石に最後は女性を助けに乗り込むんですが。

……というわけで、のちの2作とはかなり趣が違います。敵役のほうはのちの作品にも印象が近いんですけど。

それでもこの作品から引き継がれる設定もいくつかありますね。

・主人公がマリアッチ(デ・レ)
・敵のボスにヒロインが殺される(デ・レ)
・手を撃たれてギターが弾けなくなる(デ)
・ギターケースに銃をしまっている(デ・レ)

ロバート・ロドリゲス監督が24歳の時に撮ったということで、カメラワークが素人臭かったり、ヒロインが全然美人じゃなかったりしますが(初登場時、本気でオカマかと思ったほどごつい顔)、ロドリゲスファンならチェックしてもいいのではないかと。

だいすけ評価は5/10
低予算、短期間(77万円、14日間)で素人が作ったにしては良くできてるんですが。

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2004年03月24日

レジェンド・オブ・メキシコ レビュー(ややネタバレ)

そもさんさんと待ち合わせて観てきました。レジェンド・オブ・メキシコ。

ロドリゲス監督の、「エル・マリアッチ」「デスペラード」に続くマリアッチガンアクション3作目。
恋人を殺されたギター弾きのマリアッチ、ダーティなFBI捜査官、クーデターを狙うギャングのボスと彼に雇われた将軍が入り乱れて戦います。
ジョニー・デップ扮するFBI捜査官がいいキャラです。主役のマリアッチを食ってしまうくらい。目的のためなら手段を選ばず、相手を罠に陥れる手を好む策略家ながら、ガンアクションもこなすおいしい役どころ。もちろん、いい目ばかりをみるわけじゃないんですが……。

しかしこの作品、始まってからずっと気になってたんですが、どうも「デスペラード」の続編じゃないっぽい気が。設定が所々違うし、続きだと思ってみているとどうも話がかみ合わない。
んー、これは同じ題材を扱った別の話なのか……? そんなことどこでも言ってないですよ!?

「デスペラード」と比べて作り込みは上がった気がしますが、バカ度はやや下降気味。流石に前作(?)のインパクトは越えられなかったか。
音楽は良かったと思います。ああいう音楽が好きな人ならオススメ。
あと、結構残酷なシーンがあります。苦手な人はご注意を。

だいすけ評価は7/10(バカ度下降で1点マイナス)。

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2004年03月22日

フル・モンティ レビュー(ややネタバレ・メインサイトより転載)

好景気が去り、閉鎖された鉄工所をクビになった男が、子供の親権を得るために男性ストリップで一攫千金を狙う。

評判がよかったので観てみました。
顔も良くないしマッチョでもない男たち(一人例外)が、一念発起してまとまっていく様は良かったんですが、ちょっと展開が早い、というか都合良く進んでしまうのが個人的には残念。
もう少し、頑張って練習するところとか、周りの目が変化していくところとかの描写があっても良かったんじゃないかなあ。
前半の主人公たちのダメ人間っぷりとかはよかったんですが……。

今更解説する必要もないと思いますが、「フル・モンティ」とは、「全部脱ぐ」の意味。さらけ出す映画です。

だいすけ評価は7/10

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SWAT レビュー(ややネタバレ・メインサイトから転載)

警察の中でも特に厳しい選考で編成される特殊チーム、SWAT。相棒の独断専行でSWATを解任されていた主人公は、新チーム設立に伴ってふたたびSWATに復帰する。
そんな中、国際手配のマフィアのボスが逮捕され、彼は自分を逃がせば1億ドル出すとテレビで公言。新生SWATチームが護送の任に当たることになった。
護送襲撃を企むならず者の中には……。というお話。

前半は解任された主人公がチームに復帰し、新チームでの訓練が描かれます。後半はあらすじの護送の話。
まあ、普通のアクション映画としては可もなく不可もなくといった感じ。思ったよりもSWATの特殊性、プロフェッショナルな動き、チームワークといった物は表に出ていなかったのが残念。
そういう意味では前半の訓練シーンのほうがタイトルの「SWAT」らしいと感じました。
しかし、部屋の内部を捜索して、何もなかった時に「Clear!」と言ってたと思うんですが、字幕が「いない」というのはなんか間抜けなような。「異常なし」とか、そのまま「クリア!」とかでもよかったかも。

だいすけ評価は7/10

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